初潮から成人する頃までの月経について、家族・特に母親は気を遣うことが多いと思います。初潮時期はその経血の取り扱い方やその理由を説明することに終始します。その後、月経が周期的に順調に来ていてさらに月経痛もそれほどでもないと、そのメインテナンスはさほどでもありません。
しかし、月経痛がひどかったり、月経周期がまばらだったり、逆に頻回過ぎたりすると非常に心配になります。まばらの場合だと、本人が母親にその事を告げないこともあります。不便さを感じない程度であるならば月経周期に関しては中学生くらいまでは経過をみていていいと考えます。しかし、高校生になっても月経周期があまりにも異常だった場合は産婦人科に相談されるのが良いと考えます。この際、お母様だけでの相談でも当院はかまわないと考えています。最終的には相談の上、ご本人にも来ていただいています。内診が必ずあるわけではありませんので心配しないでほしいです。当院では決してピルなどを使って安易に月経を見かけ上、周期的に起こすようなことはしていません。それで悲しい思いをされている女性を多々みているからです。その例としては高校生の時に月経不順でピル出されて10年以上も婦人科に通院し、いざ結婚して赤ちゃんが欲しいといったら「排卵してないから・・・」とさらりといわれて「この10年間の通院は何だったのか?」という事例がありました(このパターンは非常に多い)。これは、まずは「排卵することを確認」して、その後、必要であればピルの投与を始めるのが順当です。一方、中学校受験などで月経が重なるので・・という理由で安易にピルを出す医療施設を見受けますが、小学生の段階で医学的適応ではない社会的適応(入試)のみでピルを出すことは女性ホルモンの影響で、まだ小学生なのにその身長の伸びを停止させてしまう効果を発揮する可能性があります。
困っていたら、まずはお母様が相談されるのが一番かと思います(月経痛もどうようです)。いつでもおいで下さい。
2019.10.04