TVの力は絶大なのをひしひし感じています。というのも保育園の先生や小児科の看護師さんが妊娠された時、説明していたサイトメガロウイルス感染症なども妊婦さん自身から質問が多数くるようになりました。ただ質問であるのではなく、いかにも「煽られた」感一杯の状態で不安だらけの方もいます。
妊娠中になると良くない感染症は実はたくさんあってどれを対象に知っておけばいいのかは一概に決められません。今回はその病名を挙げて見ます。私が敢えて分別用にグループ別けをしますと・・・
A:梅毒・B型肝炎・成人性T細胞性白血病・風疹・AIDS
B:トキソプラズマ感染症
C:りんご病(伝染性紅斑症・パルボウイルスB19感染症)、サイトメガロウイルス感染症
D:麻疹(はしか)・水痘(水疱瘡)
E:外陰ヘルペス感染症・尖圭コンジローマ(HPV感染症)
F:腟細菌叢からGBS(B群溶血連鎖球菌)出現
G:C型肝炎
などになります。
Aは母子手帳にも率先して妊娠中に検査を実施してしたほうがよいとされている項目で公的補助金も交付されている項目です。Bは調べた方がよいと産婦人科医は考えていて、検査を行う施設が多い項目です。Cは重要なのですが治療法も予防接種も無いので公費補助金対象ではなく、さらに自費検査とすると高額なものです。DはABCEと比べると胎児への影響は軽めで既に予防接種を受けていることが多い項目です。Eはその感染症になっている人がその対象になります。Fは補助金が出ませんが分娩時に対応策があるのでそれを実施します。Gは新生児への感染を防止する術が無いのですが医療行為を行う上で必要とされている検査です。
次回からこれらを詳しく話します。もし次号を待ってられない方は、今かかっているクリニックか、当院へご相談ください。
2019.10.04