前回の続きであくまでも概略をまとめます。詳しくは医療施設で相談してみてください。
Aグループ:梅毒・B型肝炎・成人性T細胞性白血病・風疹・AIDS
梅毒は性病の一種で今では稀ですが感染している方もいます。妊娠の極初期に梅毒であっても胎児には異常がほとんどありません。胎児への感染はまず母体から胎盤に感染し、胎盤に病巣を作ってから胎盤から胎児に感染します。従って直接母体から胎児に感染するのではないのです。そのため胎盤が形成されるまでに治療を開始していれば先天梅毒ということにはなりません。
B型肝炎は症状がある方よりキャリアの方が多いです。原則妊娠中ではなく、出生時に新生児に感染します。そのためB型肝炎のHBe抗原陽性の方は新生児への抗体投与が公費で無料化されています。
成人性T細胞性白血病はウイルスによって感染しリンパ球経由で感染します。これも原則胎児の段階での感染はありません。出生後、感染者のリンパ球の入ったものを摂取すると感染します。その代表例が母乳です。ただウイルスそのものがリンパ球内にいないとすぐ死滅するので母乳を凍結することによってリンパ球を膨化させ壊すことによってウイルスは死滅します。色々な考えもあってそんなに頻度が高くは無いから直接母乳もあげても一緒ですという指導をする医療施設もありますが私個人の見解としては、その結果、もし感染が成立した際、一生後悔するのは間違いないので感染者は直接母乳を与えずに冷凍後の母乳を与えるように話しています。
風疹はなぜか予防接種をしても抗体がうまくついていない方もいます。その抗体値が低力価ですと高密度に風疹の患者と接触を続けると胎児のみに感染することもあり、風疹抗体価(HI)が8倍もしくは16倍の方には注意を喚起しています。8倍未満は抗体が無いので逃げ惑うしかないです。
AIDSは胎児に感染します。感染の可能性を下げる治療法もありますので特殊にはなりますがもし母体に感染していれば治療を行うことになります。
詳しくは医療施設できいてください。
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2019.10.04