風疹は35歳以上の男性は国策で予防接種を実施していませんでした。さらに女性の中に予防接種をしているにもかかわらず抗体価が低い方がいて、ご主人から胎児に感染してしまった例が出たためこのような事態になっています。もし男性も予防医接種するように以前からしてあれば問題なかったのです。また風疹抗体価はHIという半定量で検査をします。8倍未満は抗体が全くなく、8倍、16倍は抗体があるが弱いので感染(母親の症状がなく胎児への感染という意味です)の恐れがあり、32倍以上は感染の恐れが無い状態をさします。半定量ですので、8倍とは8倍から16倍未満までであり、16倍は16倍から32倍未満をさしますので、以前32倍だった方が再検査して16倍になっていると基本的には32倍に近い16倍のことが多いです。現在この検査もガチョウの卵を使うのですがそれが足りないくらい検査希望が集中しています。
大人の風疹予防接種の公費補助は急にマスコミ発表されたので医療関係者は当日午後FAXで知らされました。しかし、4種混合(ヒブワクチンの入った)を実施している施設のみという指定をされたため、ほとんど婦人科はその対象者にならなかったです。役所の事務処理の手間の問題らしいのですが・・・。以前の子宮頚癌の予防接種の際は婦人科は声を荒げなかったですが、今回の風疹に対してはさすがに生ワクチンであるため誤接種を防ぐために婦人科でないと危険だと役所に申し立てていましたが、当初受理されず、結局、ほかの科で接種が始まりました。やはり不幸にも妊娠中であるのにもかかわらず、ほかの科で風疹の予防接種を受けて当院へ相談にこられた方がいらっしゃいました。ちょうどその頃、厚生労働省から「妊娠中に接種してしまっても大丈夫」と報告を出してきましたが誤接種例が出てあわてて発表した感が否めません。実際、接種して異常になった例の報告は無いのですが、説明が後手後手なのでいかがなものかと感じています。不安なときは相談してください。
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2019.10.04