医院名:医療法人真理恵会 田中彰クリニック 
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電話番号:045-914-6560

コラム

2019.10.04

2015年3月 ミレーナについて

平成26年6月号に避妊用の子宮内装着タイプのミレーナについて説明しました。再度、概略を述べますとミレーナはIUS(intrauterine systemの頭文字です)というリングの軸部分に黄体ホルモンを7年前後持続放出するペレットが仕込まれているものです。
低用量ピルは血栓症の死亡リスクがあるため投与中は血液検査を含め管理が面倒な上、お金もかかりリスクについての不安感も常に拭い去れません。一方、ミレーナは血栓症のリスクも無いため血液検査はほぼ不要に近く、1年に1回おいでになり位置確認だけですみます。
低用量ピルは避妊の効果以外に月経量の減弱から来る月経困難症などに効果があり、健康保険適応であれば1ヶ月あたり処方料と再診料で約2500円前後かかります(1年あたり薬代金のみで3万円弱かかる)。ミレーナは自費でしたが平成26年9月2日から月経困難症や過多月経で健康保険適応となり挿入の日が再診であれば8690円ほどで済みます。ただ挿入すると5年間再挿入不要ですので5年に1回8690円(1年あたり1800円前後)になります。
さらに先に述べたように低用量ピルは血栓症の管理を含めた血液検査を要するため血液検査代金がクリニックによっては薬代金に追加して1万円から数万円とることがあります。ミレーナはそれがありません。
平成26年10月1日から当院で100名前後の方にミレーナを装着して、2ヶ月目に一度だけ来ていただいているのです(それ以降は1年に1回でいい)が、2ヶ月後の時点でほとんどの方が非常に満足いくとおっしゃっています。
月経困難症や過多月経で基本的に死ぬことはありません。でもそれを楽にするためほんの少しとはいえ「命を張って」薬を飲むのはどうなんだろう?と考える次第です。ミレーナはその点「命を張った」薬では無い上に費用も面倒さ(低用量ピルは飲み忘れないように毎日薬を飲むのとミレーナは5年間放置)も超楽チンなのとでは比較するまでも無いと思っています。
医師によってはいろんな意見もあるでしょうから低用量ピルを薦めるのもあえて否定はしませんが、私個人の意見としては以上のように考えています。

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