今回も人間ドックの話です。
以前「異常値という結果だったので来ました」という方が、正常値の基準範囲そのものが普通のものと異なっていたため「異常」と診断されていました。よく見ると貧血の項目だったのですが、性別が男性になっていて、男なら貧血という値だったのです。女性なのに男性の基準値では、正常値がずれる項目は当然あります。ただ、これは結構昔の話で最近はほとんどみません。
しかし、最近よくあるのが、妊娠中に受けてしまった人間ドック結果です。本人は妊婦であることを検診時に告げているのですが、結果の表にはどこにもその記載もなく、妊婦特有の正常値範囲を用いず、通常の成人女性の基準値で「正常・異常」を診断されていました。検査結果を人間が判断してなくてソフトウエア任せで自動的に判別されているようでした。
特に多いのが、コレステロール値とヘモグロビン値です。これは非妊娠時と妊娠時では正常値が異なります。「異常なので大至急医療施設を受診し診断方針結果をもらってくること!」と産業医のサインがついている場合もありました。ちょっとかっこう悪いですね。
もし検査結果で異常と診断された場合は、悲しいかな、再度、医療施設に受診して下さい。正常であることも多々ありますので・・・。
2019.10.04