風疹の話をまたします。
さすがに今流行っているので…妊娠されている方や今後妊娠するつもりの方で風疹抗体を知らない方は少ないと思います。また、その御主人も抗体があるか気にされる方は多いと思います。
今回の話の対象は妊婦さんやその御主人ではありません。核家族化していて同居してない(胎児からみての)「じいじ」や「ばあば」の話です。「じいじ」や「ばあば」は、はっきり言って過去の国策上の問題で予防接種をしていないことが多く風疹の抗体が無いことが多いのです。
本人が風疹になったり、特別に自主的に予防接種を受けていないかぎりは、日本人の「ばあば」は1962年4月2日より前に生まれていたら風疹抗体を持っていません。1979年4月2日以前に生まれていたら、1回だけ風疹の予防接種を受けているはずですが、受ける当日に風邪でもひいて受けそびれていると抗体がありません。日本人の「じいじ」にいたっては1979年4月2日より前に生まれたのなら、抗体がありません。
風疹の感染を防ぐのはマスクや手洗いではなく予防接種のみです。
孫を妊娠した!おめでたい!悪阻がつらいそうなので手伝いに行ってやろう!などなど、、、よかれと思って子供達夫婦の所に出かけて行かれるとき…ちょっと待って下さい!!!抗体のない年齢層もしくは予防接種受けたか不明という方は先に検査をしてから行きましょう。役所の補助の対象者は妊娠希望の女性やそのパートナーを無料で風疹検査できるのですが、本当は全く抗体の無い人たちを対象として検査しないのは、おかしいな?と思っています。
よかれと思って妊娠中の夫婦の所にお祝いに行った時に風疹ウイルスというお土産まで持って行ってしまうこともあり得ると知っておきましょう。とても怖いお話でした。当院ではその話をしています。
2019.10.04