子宮内に黄体ホルモンを持続的に放出する徐放剤（じわじわ7年間出ています）を留置するものです。
卵胞ホルモン（血栓症の原因のホルモン）は含まれていないため、血栓症リスクが全くないので生命リスクはありません。挿入時に痛みを伴うと思われますが、子宮体癌検査で子宮内膜診を行うときにあまり痛くさせない施設であればあまり痛くありません。実際、当院では400名ほどにミレーナを使用していますが、強い痛みを訴えられたことはほとんどありません。ただ、挿入後、時々変な出血がありうるのは事実ですが、その対応策はいろいろあります。
基本的には月経過多症と月経困難症には著効します。避妊の効果は5年間で交換する原則で99.8%と言われていてOCより避妊効果があるとされています。排卵がないわけではないのですが、ほとんどうまく排卵しないのでPMSに効果があることが多いです。そのため、PMSでOCを使っていた方がミレーナに変更される例が多いです。生命リスクから考えても、コストから考えても、メンテナンス的（OCは毎日飲まないといけないのですが、ミレーナは定期健診のみで可）にもミレーナにアドバンテージがあります。月経が5年間来ない状態になることもあります。子宮内膜症に保険上は適応がないのですが、ディナゲスト（これは血栓症のリスクがない子宮内膜症の治療用のOCですが、値段が非常に高い）からミレーナに切り替えた方も多いです。
明らかにOCよりミレーナの方がアドバンテージがあります。